NEW TRAVEL, NEW NORMAL.

みんなで考える
「新しいドライブのカタチ」

コロナ禍で、移動手段に車を選ぶ人が増えているといいます。
混雑が気にならない車に乗って、開放感があるスポットへ出掛けるドライブも人気です。
安心・安全な移動の参考となる「新しいドライブのカタチ」を提案する
「日本自動車連盟(JAF)」の福岡支部、永松純一さんに
車での感染防止対策や冬のドライブの注意点、楽しみ方などを聞きました。

JAF福岡支部 事業課長
永松 純一 さん
―JAFはコロナ禍でドライバーがどのような意識、状況にあるかアンケート調査を実施しました。1万8000人以上から得た回答をもとに、傾向などを分析した「新しいドライブのカタチ」がWEBで公開されています。
 新しい生活様式が提唱され、移動手段やドライブに対する考えも変わりつつあった2020年に、これからのカーライフについてみんなで考えようと「新しいドライブのカタチ」プロジェクトをスタートしました。ドライバーの意識や行動を知るため、同年11月から12月までJAFのWEBサイトで「ドライブに関するアンケート調査」を実施したところ、5000人以上が回答。翌21年5月から6月までの第2弾では、1万3000人の声が集まりました。
―新しい生活様式で、車での移動を好む人が増えたといわれますが、調査ではいかがでしたか。
 「コロナ禍で車の利用が増えたかどうか」の質問には、18%が「増えた」と答えました。「公共交通機関と比べて、車での移動はメリットがあるか」については、9割以上もの人が「メリットがある」と回答。車を選ぶ1番の理由が「他人と接触しない」ということから、自分だけ、もしくは知り合いだけが乗る車のほうが安心できるようです。
 「ドライブに行きたいですか」には、3人に1人が「ドライブをしたい」と答えました。ドライブはコロナ禍でも、変わらず人気があるレジャーだということが分かります。
―車に乗る際の感染防止対策を教えてください。
 今回の調査で、ドライバーの約8割が感染防止対策を意識していました。実際にどのような対策をしているかというと、「ハンドルなどを拭いて消毒」が最も多かったです。車の中は人の手が触れる場所が多いので消毒は効果的といえます。
 「車の中でもマスクをする」「他人を乗せる時は感染対策意識をチェックする」など同乗者と協力して、感染防止対策に取り組む人も見受けられました。その他、感染防止対策に対する意識が高いドライバーは、換気を小まめにしたり、他人を乗せないように気を付けたりしています。
―冬のドライブで気を付けることは。
 JAFに寄せられた2020年度の救援要請は211万件以上でした。ドライバーのうっかりミスやメンテナンス不足などが原因のケースが多くあるので、お出掛け前の定期点検を心掛けましょう。
 冬の場合、夏には少ない「プラグかぶり」という故障内容による出動が増加します。ガソリンエンジン車に多く、気温が低くなることで、ガソリン濃度が濃くなりすぎてプラグが湿り、火花が飛ばなくなってしまうトラブルです。バッテリー上がりとは違って、エンジンをかけるとキュルキュルといきおいよくセルは回るのに、かからない状態になります。5分ほど時間を置いて試しても、エンジンがかからなかったらJAFなどのロードサービスを要請してください。
 九州でも山間部や大寒波の襲来時は、路面凍結などにより車のトラブルが多発します。降雪時に普通タイヤで走行するのは、スリップ事故の原因となるため危険です。スタッドレスタイヤやチェーンを必ず装着しましょう。
―これからの時期に向けて、ドライブをもっと楽しむ方法はありますか。
 人気の観光スポットを車で巡ってスタンプを集めると、記念品やご当地名産品が当たる抽選に応募できたり、クーポンがもらえたり、特典が満載の「ドライブスタンプラリー」を実施中です。JAF会員も、会員以外の人も誰でも簡単に参加できるので、ドライブの出発前にぜひチェックしてください。
 ドライブレコーダー映像を投稿、共有できるWEBサイト「ドラドラ動画」には、絶景やおもしろスポットが盛りだくさん。眺めているだけで、日本全国をドライブしているような気分が味わえて、新しい発見があります。